『第13回津軽路ロマン国際ツーデーマーチ』 後日
1.自由行動
青森では、「国際芸術センター青森」「青森県立美術館」「山内丸山遺跡」「棟方志功記念館」に寄りたいと、かねてより思っていました。ただ、2011年5月16日は月曜日、「棟方志功記念館」は休館日と判っていました。後は飛行機の時刻まで成り行きで。結果、立寄った先は、市内ホテル～青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸・JR青森駅～善知鳥神社～ねぶたの里～国際芸術センター青森～青森県立美術館～山内丸山遺跡～青森空港の盛りだくさんになりました。
所要時間は約7時間30分、見学時間等は約5時間00分。移動はレンタカー、道が判っていればもう少し効率よく移動できたかもしれません。
1.1.青函連絡船メモリアルシップ八甲田丸・JR青森駅
「八甲田丸」が係留されている岸壁附近を散策、かって様々な思いも抱いた人たちが津軽海峡を行き来しただろう。私は水上勉の小説「飢餓海峡」を思い起こす。詳しくはないが洞爺丸事故も。
「八甲田丸」を背景にして「津軽海峡冬景色歌謡碑」がある。
1.2.善知鳥神社
「うとう」と読む。チドリ目ウミスズメ科に属する海鳥。境内の案内で、能の演目に「善知鳥」があると知った。
境内の案内で、版画家・棟方志功の生家がすぐ近くにあり、幼少の頃に境内で遊び、長じて結婚式を挙げたと知る。鎌倉・棟方志功記念館、富山福光・愛染園（疎開先）には行ったが、「青森・棟方志功記念館」が休館日で鑑賞できないのが残念。
1.3.ねぶたの里
以前に使われた本物のねぶたが常設展示される観光施設。定時に太鼓の演奏やねぶた引きなどを実演していた。祭りの輝きはないけれど、初めて本物のねぶたを見た。蛇足だが、青森はねぶた、弘前はねぷただ。
1.4.国際芸術センター青森
展示施設はあるが美術館ではない。豊かな自然環境の中の芸術環境と言えば良いだろうか。展示施設や屋外展示とアーティスト・イン・レジデンスの施設が共存している。鑑賞者と制作者の接点のような場所と理解した。しかし、短時間の滞在で多くは判らない。足繁く通える場所にこういう施設がある市民がうらやましく感じた。様々な企画が実施されているようだ。
施設は安藤忠雄設計、駐車場から展示施設に続く格子状のアーチ型の覆いを持つボードウォークが美しい。
半円形の展示室内はさほど広くない。『中西信洋展・透過する風景』が開催中であった。名前を覚えていなかったが、作品を見てすぐに思い当たった。何十枚もの薄いフィルムにうつろう風景を移し留め、間隔をおいて天井から吊るす作品などだ。
展示施設の中心に向って階段状の壁面になっているのは屋外舞台の観客席だろうか。残る半円形は池、後方は草地。面白い出し物が期待できそうだ。
屋外展示から『河口龍夫・関係―時の杖』、もう一点は不明。
1.5.青森県立美術館
青木淳設計の建屋は地下に潜り込む。隣接する山内丸山遺跡を思わせる。高い位置から見ると、掘り込んで残された空間が、遺跡発掘のトレンチに見える。『春のコレクション展・コレクションの力、青森の力』が開催中だったが、なじみのない作品も多いなかで『バーナード・リーチ、河井寛次郎、濱田庄司』『澤田教一』『棟方志功』などがまとまって展示されていた。『奈良美知・インスタレーション、あおもり犬』はこの美術館のシンボルだろう。
1.6.青森県立美術館
私は考古学ファンではないが、漠然と遺跡を見るのは好きだ。「山内丸山」は縄文時代の遺跡だが、復元された建築物などから想像して、豊かな生活をしていた様子が知れる。便利な生活ではなかっただろうが。シンボルでもある大型の掘立柱の建築物は、どのようにしてこの太い柱を立てたのかと感動すら覚えた。
1.7.まとめ
初めての地で欲張りすぎた。「国際芸術センター青森」への通り道であったので「ねぶた村」に寄ったが、寄れば小一時間は費やすので後がきつくなった。「国際芸術センター青森」「青森県立美術館」「山内丸山遺跡」に絞っておけば、ゆっくり鑑賞できた気がする。次の機会があれば「棟方志功記念館」も加えて調整したい。
（2011年05月23日記録）