第7回大和路まほろばツーデーウォーク・第二日目
1.年月日
2009年11月29日（日）
2.通過した名所・旧跡
平城宮跡朱雀門前広場～猿沢の池～奈良町～浮見堂～志賀直哉旧居～新薬師寺～春日大社～三月堂・二月堂～大仏殿～戒壇堂～転害門～不退寺～宇和奈辺・小奈辺古墳～平城宮跡朱雀門前広場
3.記録
所要時間：5時間10分（寺院拝観を含む）、距離：20.7Km、高度：最高153m・最低62m
4.歩行軌跡
5.案内
行基法師コース（20km）に参加。昨日と同じく9時に平城宮跡朱雀門前広場をスタート。二条大路を東に進み奈良市役所前を右折、三条大路に至って再び東に進みます。
猿沢の池に興福寺五重塔が写ります。中学校の就学旅行で同じ光景を見ましたが、何か違うのは樹木が大きくなって塔の最上層しか見えないことでしょうか。幾度も見た光景の中に半世紀近い時間の流れを強く感じます。
奈良町は伝統建築が軒を連ねた一角で、時間がゆっくり流れているかのようです。軒々につるした身代わり猿が何ともかわいらしい。元興寺に寄るつもりが通り過ぎてしまいました。やがて奈良の地酒・春鹿醸造元、昨晩おいしく頂きました。
奈良ホテルを横に見てから春日奥山方面に右折、浮見堂を見て暫くすると志賀直哉旧邸。華やかであっただろう文壇サロンが偲ばれます。
ここでコースを外れて新薬師寺に寄り道。円壇に安置された薬師如来、その周囲を囲む十二神将。怒りを隠さず、躍動する十二の神々。この空間から立ち去りがたい思いがします。白毫寺まで足を延ばしたかったのですが後の行程を考えて断念。
コースに戻り、上の禰宜道、御間道を経て春日大社へ。何時も変わらず人が多く、その中に遅い七五三参りの親子連れがちらほら。東大寺に向う途中の茶店辺りの紅葉がきれいでした。
東大寺・三月堂から二月堂へ。二月堂の舞台で奈良市街から生駒方面の景色を眺めて小休止、来年のお水取りの時期に再びここに居たい、などと思いました。
大仏殿前を通り過ぎ、再びコースを外れて戒壇堂へ参拝。シンプルな堂内ゆえに四隅を固める四天王が迫ってくるようです。なかでも右手に筆、左手に巻物を持ち、静かに遠くを見つめる左奥の広目天に私は一番惹かれます。
東大寺西北端、一条大路に面した転害門は奈良時代に建立されて今に至る貴重な国宝建造物。多くの人もここまで来ないようで静かな佇まい。佐保路に面するから佐保路門、源頼朝を暗殺しようとして平景清が陰に潜んでいたので景清門とも呼ばれるそうです。
今の一条大路に古の奈良の都を偲ぶ手がかりはないようです。通るたびにそう思います。と言うわけでもないでしょうが、途中で北に折れて山際を進みます。
やがて不退寺。在原業平開基の由緒により業平寺とも。本堂に安置される彩色された聖観世音菩薩立像は仏様ながら艶やか。花の寺と聞きますが、手入れが少し行き届いていない印象をうけました。
近鉄線をオーバーブリッジで越える頃には前方に宇和奈辺古墳が見えています。西隣に小奈辺古墳は堀に水が少なく、点々とブルーシートが被されているのは何か調査中のようです。
両古墳の間を抜け、北側の磐之媛命陵を過ぎるとコースの最北端。少し歩いてから真っ直ぐに南下すれば平城宮に至ります。
大極殿跡から見る第一次大極殿の威容。振り返れば手に取るような大仏殿の甍、若草山。この広々とした風景を見られるから奈良が好き。ゴールの平城宮跡朱雀門前広場は目の前です。
二日間に亘る第7回大和路まほろばツーデーウォークを完歩、無事終了。運営関係者にまず謝意を表します。そして少し苦言を。
ホスピタリティがやや不足しているのではないでしょうか。通常、事前申し込みをすれば、宿泊斡旋や弁当斡旋があり、参加者名簿が事前送付されますが、一切ありませんでした。宿泊にしろ弁当にしろ困ることはないとの思いかも知れませんけれど。
スタート時にはブラスバンドや太鼓で激励してくれる所が多いのですが、ありませんでした。ゴール後に、周辺で一息入れる雰囲気も感じられませんでした。夏場でないから水分補給はそれほど必要ではありませんけれど、水場も見当たりませんでした。
要所要所に案内の方はいらして有り難かったですが、その他は自己責任で行なえと言うことかも知れません。それも一つの見識と思います。
（2009年12月05日記）