第7回大和路まほろばツーデーウォーク・第一日目
1.年月日
2009年11月28日（土）
2.通過した名所・旧跡
平城宮跡朱雀門前広場～羅城門跡～郡山城址北東端～薬師寺～垂仁天皇陵～西大寺～秋篠寺～成務天王陵～早紀神社～平城宮第一次大極殿前～平城宮跡朱雀門前広場
3.記録
所要時間：5時間15分（寺院拝観を含む）、距離：21.5Km、高度：最高89m・最低52m
4.歩行軌跡
5.案内
鑑真和上コース（20km）に参加。9時に平城宮跡朱雀門前広場をスタート。二条大路を西に進み秋篠川に至ったら左岸を南下。秋篠の名前から馥郁たる伎芸天が思い浮かびますが、川自体は護岸を固めた天井川で風情は感じられません。途中、薬師寺が間近に見えて古都にいることが確認できます。
6Km過ぎて羅城門跡。今は枯れ草が茂る田畑跡のようです。往時の姿を蘇らせたい思いもしますが、そのまま静かに土の中に眠らせておくのも良い、矛盾した気持ちになります。歴史に疎いのですが、古人の息吹にふれることには興味ある、これまた矛盾した気持ちを持っています。
郡山城址が見えたら北上に転じます。大和郡山と言えば金魚の産地、養殖池を一箇所見つけました。大和郡山市中に入ればもっと多くの養殖池が観られるのかも知れません。
10Km手前で薬師寺門前。前半の単調な道筋に比べ、ここから先は歴史の坩堝。
コースは門前を通り過ぎるだけですが、せっかくの機会なので拝観。薬師寺は訪れるたびに変化しています。周囲に古色は少なく、色鮮やかな堂宇が並びます。東塔は足場が組んであって、俗に凍れる音楽と言われる凛とした姿は見られません。調査・解体修理中だそうです。
すぐに唐招提寺ですが、連れとの連係が悪くて通過してしまいました。修復なった天平の甍を見ることが目的の一つであったのに。少し先に進んでしまったので、戻ることはしません。
垂仁天皇陵周辺は長閑な風景が広がります。弁当を広げている参加者もちらほら。
やがて西大寺。コースは寺内を通過します。
東大寺に対する西の大寺ですが今は実感しにくいです。ＪＲ東海のコマーシャルが思い浮かびます。コマーシャルは本当に良い光景を切り取ります。プロの仕事を感じます。
秋篠寺では伎芸天を拝観することに。本堂に並ぶ諸仏それぞれの美しさがありますが、左端に位置する伎芸天は一段と美しい。何度目の尊顔拝見でしょうか。
暫くしてコースの最も北側に至ると、そこから南東に進み、天皇陵の間を通り過ぎていきます。今は歴史ですが、当時はどのくらいの庶民が労役に駆り出されたことか、巨大な権力を実感できます。奈良観光でここら辺りまで足を延ばす方は少ないと思いますが、数多の七堂伽藍と対の光景を目の当たりにすることも、貴重な印象になるような気がします。
視界が開けると、そこには復元間近の第一次大極殿の威容が。遠くに朱雀門が。この光景は実に美しい。
ふと「京城東壁の中門、春明門のあたりに立って見渡すと、西北に方って遠く三省六部の甍を並べた「皇城」が見え、その北には最初の「宮城」（皇宮）が殿閣の頂を見せ、・・・ 石田幹之助著・長安の春」が思い浮かびます。平城宮も似たような光景だったのでしょう。一昨年訪れたときには、大極殿は仮屋で覆われていましたが、いまは周囲が低い塀で囲われているだけです。来年の遷都1300年にはその全容を現すことでしょう。
西側に回り込むようにして平城宮跡に入り、ゴールの朱雀門前広場を目指します。
この後、通過してしまった唐招提寺に向かいました。参拝者は少なくありませんが、寺内は静謐な感じに満ちて印象深い寺院の一つです。
私が尼崎に居住するようになって暫くして金堂修復が始まりました。その直前に「天平の甍」を眺めました。以来10年、仮屋に覆われていた「天平の甍」が再び青空に映えています。我が身の変化と併せて、時の移ろいを強く感じました。
6.関連サイト
1.大和路まほろばツーデーウォーク案内書 2.JR東海CM・西大寺編